鍼灸治療の適応・効果

肩こりと手の疲れ

3月が終わりました。
 
年度末ということで忙しい方が多く、仕事に追われて寝不足と目の疲れ、頸肩の痛みを訴える方がとても多い月でした。
 
肩こりって、肩だけをもんだり、動かしたりするだけでは緩まないのです。なぜなら肩関節自体に異常があるわけではないので。
 
大切なのはその方の痛みが、どこから生じているのかの見極めです。
 
個々の生活習慣、身体の癖によって原因はさまざまありますが、先月多かったのは腕、手の疲労によるもの。
 
パソコン作業が多いと、どうしても腕、手も過重な負担を強いられます。
 
腕、手をはりによって緩め、経絡と頚椎の調整をしていくと肩は緩みます。腕の内側は胸の筋肉とつながっていて、腕が緩むと胸も緩み呼吸が深くなります。
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はりはなぜ効くの?

ひと昔前までは、「はり」がなぜ効果があるのか、科学的データに乏しく、経験的に効果が認められるものという位置づけでした。

 

それが今では多くの科学的なデータも出てきており、分かってきたことが増えました。

 

今日は「科学的な見地から、はりはなぜ効果があるのか」をまとめてみました。

 

1.はりを皮膚、筋肉に入れることで、細胞内からATP(神経調節性伝達物質)が出てきます。それが分解されるとアデノシンという物質になり、末梢神経の受容体と結合すると、末梢神経の過度な興奮が収まり、鎮痛効果が現れます。

 

2.はりを皮膚、筋肉に入れることで、脊髄・脳へとその刺激が伝わり、オキシトシン・ノルアドレナリン・セロトニンなど痛みやストレスを和らげるホルモンが分泌されます。

 

3.はりを皮膚、筋肉に入れることで、脊髄・脳へとその刺激が伝わり、自律神経の中枢に信号が送られます。送られてきた信号に応じて、胃腸や、心臓や血管、発汗などの調節が行われます。

 

4.はりを皮膚、筋肉に入れることで、免疫細胞からオピオイドという鎮痛物質が放出され、炎症を起こしている末梢の痛覚受容器にある受容体に作用することで、鎮痛効果が現れます。

 

5.はりを皮膚、筋肉に入れることで、はりを入れた場所に近い血管を拡張させ、血行を改善することができます。

 

こうして見てみますと、はりを入れることで、内分泌、自律神経、血液循環改善など、さまざまな効果が身体の中で起こっているようです。

 

はりをすると、瞑想状態のような深いリラックス感を得ることがあります。はりをすると、視床下部から「オキシトシン(抗ストレスホルモン)」が分泌されることが臨床試験で分かっており、「強い不安感」などにも効果があることが報告されています。

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