鍼灸治療の適応・効果

アトピー性皮膚炎を改善するために

1.原因

①遺伝による体質

 アトピーになる方の皮膚は、乾燥肌が多いです。少しの刺激で、痒みが出て、掻いてしまい、肌荒れを起こし、また痒くなって掻き壊すという状態を繰り返します。

②「熱」が生じやすい「食生活」によるもの

 アトピーは炎症=熱の状態です。

 炎症が起きる理由は2つあります。

1)感染によるもの。細菌やウイルスに感染して炎症が起こり、熱を持ちます。

2)生活習慣によるもの。

熱がこもりやすいカレー、キムチなどの辛い物、ラーメン、揚げ物、スナック菓子、菓子パン、調理パンなどが好きで、よく食べていると、皮膚の炎症が起こりやすくなります。

また、白砂糖、果糖ブドウ糖液糖が含まれているお菓子、パン、炭酸飲料なども、炎症が起こりやすくなります。

添加物の多いファストフード、インスタント食品などは肝臓に負担をかけ、肌荒れにつながります。

コーヒー、酒なども、熱がこもります。

③自律神経の乱れによるもの

 ストレスを感じると、「痒み」を感じる度合いが強くなるのを感じたことがあると思います。心の負担は、「肝臓」に負担をかけ、「イライラ」しやすく、怒りっぽくなり、熱を生じます。五臓のバランスが崩れ、気の流れが悪くなり、免疫力低下、過敏な皮膚の状態を引き起こします。

 

2.対策

①スキンケア

「乾燥状態」が、痒みを引き起こすのですから、お肌が乾燥に傾いている時には、保湿が必要です。化粧水や、クリームなどお肌に合うものを使って、お風呂上りには水分補給が必要です。

また湿疹がひどいところ、掻き壊したところなどは、それ以上「火事(炎症)」が広がらないよう、適宜ステロイドを塗って、傷を早く治す必要があります。

②食生活改善

一番シンプルな方法は、「雑穀ご飯(白米8割+雑穀2割)とお味噌汁」を基本として、3食の献立を構成していくことです。パンはやめましょう。ご飯をしっかり食べるようになると、便通が安定します。腸の状態が良くなっていきます。

ミネラル豊富な天然塩を、ご飯に振ったり、わかめや、のりで、ミネラル補給もしましょう。化学調味料は避けてください。ミネラル補給をしっかりするためにも、豊富な微生物を取り入れるためにも、天然醸造の味噌、醤油を使います。

良い油をそろえてください。圧搾絞りの「菜種油」「ごま油」「えごま油」を使います。揚げ物を食べても大丈夫です。良い油は多めに使っても「炎症」を生じません。むしろ体内の炎症を抑える働きがあります。良い油と塩を効かせた料理は、おいしく、誰もが喜びます。魚の脂にも同じような働きがあります。

  のどが乾いたら、お水を飲んでください。「水分」が必要だからのどが渇くのです。「お水」以外に、シンプルに身体を満たす飲み物はありません。

③自律神経のバランス回復

 はり・きゅう・整体で身体全体のバランスを整えていきます。「経絡」の調整で「気の流れ」を促進し、「お腹の施術」で内臓下垂などを改善します。頭蓋骨を整えることで、身体全体の不必要な緊張を緩めます。これを定期的に繰り返すことで炎症が起こりにくい身体に整えます。養生と施術は、どちらも大切です。



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肩こりと手の疲れ

3月が終わりました。
 
年度末ということで忙しい方が多く、仕事に追われて寝不足と目の疲れ、頸肩の痛みを訴える方がとても多い月でした。
 
肩こりって、肩だけをもんだり、動かしたりするだけでは緩まないのです。なぜなら肩関節自体に異常があるわけではないので。
 
大切なのはその方の痛みが、どこから生じているのかの見極めです。
 
個々の生活習慣、身体の癖によって原因はさまざまありますが、先月多かったのは腕、手の疲労によるもの。
 
パソコン作業が多いと、どうしても腕、手も過重な負担を強いられます。
 
腕、手をはりによって緩め、経絡と頚椎の調整をしていくと肩は緩みます。腕の内側は胸の筋肉とつながっていて、腕が緩むと胸も緩み呼吸が深くなります。
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はりはなぜ効くの?

ひと昔前までは、「はり」がなぜ効果があるのか、科学的データに乏しく、経験的に効果が認められるものという位置づけでした。

 

それが今では多くの科学的なデータも出てきており、分かってきたことが増えました。

 

今日は「科学的な見地から、はりはなぜ効果があるのか」をまとめてみました。

 

1.はりを皮膚、筋肉に入れることで、細胞内からATP(神経調節性伝達物質)が出てきます。それが分解されるとアデノシンという物質になり、末梢神経の受容体と結合すると、末梢神経の過度な興奮が収まり、鎮痛効果が現れます。

 

2.はりを皮膚、筋肉に入れることで、脊髄・脳へとその刺激が伝わり、オキシトシン・ノルアドレナリン・セロトニンなど痛みやストレスを和らげるホルモンが分泌されます。

 

3.はりを皮膚、筋肉に入れることで、脊髄・脳へとその刺激が伝わり、自律神経の中枢に信号が送られます。送られてきた信号に応じて、胃腸や、心臓や血管、発汗などの調節が行われます。

 

4.はりを皮膚、筋肉に入れることで、免疫細胞からオピオイドという鎮痛物質が放出され、炎症を起こしている末梢の痛覚受容器にある受容体に作用することで、鎮痛効果が現れます。

 

5.はりを皮膚、筋肉に入れることで、はりを入れた場所に近い血管を拡張させ、血行を改善することができます。

 

こうして見てみますと、はりを入れることで、内分泌、自律神経、血液循環改善など、さまざまな効果が身体の中で起こっているようです。

 

はりをすると、瞑想状態のような深いリラックス感を得ることがあります。はりをすると、視床下部から「オキシトシン(抗ストレスホルモン)」が分泌されることが臨床試験で分かっており、「強い不安感」などにも効果があることが報告されています。

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